第18話

浦崎君は髪が生乾きのままコーヒーを注ぐ。

結構コーヒー好き。

でも私は夜にカフェインなんて仕事以外飲んだりしない。


私をダイニングテーブルに座らせるとコーヒーカップを置いた。


「ありがとうございます·····。」


「うん、別に何か魂胆があるとかじゃないから。」


·····魂胆?


「う、うん。」


でも彼が注いでくれるコーヒーはとても美味しい。


「浦崎君は余裕があって器用ですね、何だか私は余裕がない感じで·····、」


「余裕って?」


「浦崎君と違って私は誰かとこうやって過ごすことに慣れてなくて。」


そう言うと浦崎君は「うん?」と目を丸くした。

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