第81話
「ごめん、怒ってる?」
後からシャワーを浴びた浦崎君は仕事に行く準備をしている私にそう言った。
生乾きの髪でそれも半裸で出てくるから思わず鼻血が出そうになる。
「お、怒るって私がですか?それよりちゃんと髪を乾かして服着てくださいっ、」
「あ、うん……、」
今日彼は久々の休み。
私もできるなら一緒に過ごしたかった。
「身体……痛くない、わけないよね。」
「だ、大丈夫ですっ。」
「昨日の俺、ちょっと余裕なくって、」
あ、自覚はあるんだ。
彼はチームリーダーの山本さんと何かあったのだろうか。
「そうですよ浦崎君、私が山本さんの事好きか聞いたりして。」
そう言うと彼は私を優しく抱きしめる。
あ……いつもの彼だ。
そして同じボデイーソープの香りがする。
「菜々が山本さんの事好きなら……俺は諦めるしかないのかな、」
え?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます