第59話

「備品はこの棚、部屋着はこっちの部屋のクローゼットの下に置いたから。」


浦崎君はテキパキとショッピングモールで購入したモノを片付けていく。


「あ、ありがとうございます。」


クローゼットの扉を閉めると彼はため息をついた。


「……ホントなんなの、友達って。」


はい?


浦崎君は後方にいる私の方を向いた。


「病院のドクターがブラックってコトは俺もそのひとりって訳だし。」


「あ、いや、そう言うわけでは、」


「そんな俺は彼氏にも値しないみたいだし?」


コレは……永井さんと会ってから根に持ってたのね。

浦崎君は私の腕を掴むと自分に引き寄せる。


一気に彼との距離が縮まる。

ビックリして瞬きも忘れる。

少しだけ強引なキス……。

そして彼は耳元で囁く。


「友達がこんなことするのかなぁ、」

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