第57話

「あ、ごめんなさい失礼な事言ってしまった。それじゃ仕事に戻るね、彩さんまたね!半年頑張って!」


永井さんはそう言って手を振ってお店を出た。


……気まずいの一言。


タブレットで注文したお刺身定食とシーフードドリアがテーブルに置かれる。

……浦崎君は洋食好きなのか。


「ねぇ、うちの病院の医師は菜々達の間ではブラックなの?」


冷めた浦崎君の声が耳に響く。


「え、あ、えーと……、」


「ブラックなんだね。」


なぜすぐ否定しないの、私は!

コレは冷や汗案件よ。永井さん恨むから!


「で、今のヒトに訂正しておいて?俺は彼氏だって。」


「……はい。」


穏やかでない浦崎君は少し怖い。

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