第48話

「……落ち着いた?」


「やっとね……、もう浦崎君驚かさないでください。」


私は自販機で購入したミネラルウォーターを流し込んだ。


「まさかこの階に誰かいるとは思わなかったけど、そうかSEスタッフルームがあるのか。」


自販機の灯りに照らされたブルーのオペ着を着た浦崎君が少し色っぽく見える。

思ったより腕とか結構筋肉質なんだよなぁ……て、私何考えてるの。


こんな時に彼に見とれるとかまた頭の回路狂ってきてる。


「さっき彩さんにメールしたけれど返信ないから疲れて寝てるのかと思った。まさか病院にいるとは思わなかったよ。」


そう言って浦崎君はひとつに束ねている私の髪留めに触れる。


「さっきのぶつかった拍子にちょっとズレてるよ。」


「え、あ、ホントだやり直そう。」


そう言って髪留めを外す。

肩甲骨くらいまである束ねていた髪の毛は肩に落ちる。

すると浦崎君の視線を感じた。


そう思った瞬間にまたキスされてしまった。

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