第47話

でも喉が渇いたからSEスタッフルームと同じ階にある自販機にミネラルウォーターを買いに出る。


思いのほか暗い。


「絶対幽霊とか出るんじゃないのぉ……」


私は財布を握りしめ早足で自販機に向かう。


すると…、


何か温かいものにぶつかる。


「わ、わ、わ、わ、幽霊っ!やだー!!」


「ち、ちょっと落ち着いてっ!?」


腕を捕まれ余計に気が動転する。


「さ、触らないでっ……、」


え、今の声……?


暗い中目をこらす。


「……も、もしかして浦崎君?」


「え、その声彩さん!?」


私は彼と分かると腰が抜けて座り込んでしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る