第6話

カンファレンスが終わると担当の大学病院に戻る準備をする。


「遙日、夜食事に行かない?」


美希は私の前に立つとそう言った。


「あ……、行きたいけど結構仕事残ってる。ごめん。」


「そか、やっぱり噂通りあの大学病院大変なんだ。」


「私の担当はまだ病棟だから良いんだけど、集中治療部の佐々木さんは大変そう。前任の彩さんも一時やつれてたもんね。」


「でも彩さん、その集中治療部の麻酔科医と結婚したじゃない。やつれて結婚できるなら私だったら喜んで行くわ。」


美希らしい言葉に私は思わず笑ってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る