第4話

「院瀬見くんの入社式の時、彼が代表で挨拶してたの知らない?」


「知らないよ自分以外の入社式なんて見ることないもの。」


美希は私の言葉に小さく頷く。


「確かに。私は強制的に手伝わされたわ、だから院瀬見くんを知ってる。ここ近年稀を見るイケメンだものね。」


「……美希は顔重視だよね。」


そう言うと彼女は私を見て笑った。


「遙日、顔面偏差値も恋愛には重要だと思うけど?」


それはそうかもしれないけど……、個々の好みっていうのがあるから、と思うんだけど。

そう言ったら反撃されそうだから止めた。



「で、遙日。彼と付き合ってみない?」

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