チーム

第8話

ーチームー


「お疲れ様」


同居人が玄関からキリトを迎え入れた。


「ただいま。今日も大将から差し入れ。」


「お!ありがたいね~。」


キリトは袋をテーブルに置き冷蔵庫からビール缶を取り出した。


そしてプシュッ!といい音を鳴らしたかと思いきや半分程を一気に流し込んだ。


「予定どおりだな。」


同居人、カゲロウが嬉しそうに言う。


「あぁ。」


ー風間 キリト、本当の名ではない。ー

仲間は皆、アゲハと呼ぶ。

同居人は、カゲロウと呼ばれている。


[スペシャルアビリティー 特殊任務班]


政府機関直属で秘密裏に結成された組織だ。その為、表立つた組織には属していない、一部の上層部しか知られていない言わば影の組織である。


所属するものたちは異能の持ち主ばかりだ。


普通の人にはないほんの少し特殊な能力を持っている。

一般的に知られている第六感や霊感などに加え透視能力やテレパシー等様々な能力が存在する。

だが人には異様に写るため異能者はその能力を人に知られないように隠すことの方が多い。


この組織はそういった人達の集まりなのだ。


だから本名は仲間であっても誰も知らずそれぞれ別の名前ー通称ーで呼んでいる。

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