第279話
千花には、めちゃくちゃ我慢させて悪かった。
俺のワガママ聞いてもらって、歪んだ愛情も受け止めてもらって…感謝しかねぇ。
本当にこんなに愛したいと思った女は、千花が初めてで…どうしたら伝わるか、どうしたら離れていかないか…自分のことしか考えていなかった。
こんなんだから、女1人守れねぇんだよな。
消えないキズをたくさん作って悪い。
それと同時に、千花に消えないキズを作って悦に浸ってた自分もいる。
俺を忘れることはない、千花の中に刻まれている。
それを思うと、嬉しかった。
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