第268話

「叶斗、明日からまた仕事?」



「いや、表の仕事は全て終わったからねぇよ。組の方はリストだけ作れば後はやってくれるだろう」



「ふーん。リストって?」



「教えてなかったか?始末する奴のリストだ。まぁ他にも金になる奴とかもいるな」



布団の中で、後ろから抱きしめられる形で会話をする。



「じゃあ少しはゆっくりできるね」



「そうだな」



身体が温まってきて、ウトウトし始める。



「眠いか?」



「…んー、うん」



「寝ていいぜ」



「…叶斗は?」



「寝る」



「わかった…」



寝ると言う返事を聞いて、私は瞼を閉じた。
















* * *
















「朱羽、いるか?」



「はい」



「……答えは、決まったか?」



「はい。私は何があっても叶斗様と千花様についていきます」



「そうか……」



「今更そんな決断聞かなくてもお分かりではないのですか?」



「…仕方ねぇだろ。俺とお前は元々違ぇんだからよ」



「それを言うなら千花様もです」



「……千花が拒否しようが、そんな選択肢は千花にねぇんだよ」



「それもそうですね…」



「これからもしっかり働けよ」



「かしこまりました、叶斗様」

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