第248話
「うん…」
「信じろよ………」
『信じろ』と言った叶斗に、撫でていた手が止まる。
まだわからないの?
信じたくても、信じられないんだよ。
「信じたら…また傍にいれる?何も、疑わないで言わないでいたらいい?」
「信じたらじゃねぇよ…情報集めてただけで………何もしてねぇって」
「証拠は?」
「…は?」
「何もしてない証拠なんてないじゃん。それに私がつまづいたのだって、私を見てなかったからじゃん」
無言になった叶斗に、それは肯定しているようなもんだ。
否定はなし?
不安が増えることしてるのに、なんで否定してくれないの?
「……なぁ千花」
私を見上げた叶斗は、酷く困惑してて、でも泣いてるの…。
「お前………本当に俺の事、好きか?」
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