第243話
* * *
叶斗が海に行きたいと言ってきて、その後行く日が決まった。
それが今日だが、ろくに会話をしていない。
「準備できたか?」
「うん」
「行くぞ」
そう言って差し出された手を掴もうとはしなかった。
私の行動に手首を強く掴んできた。
「そんなに嫌か?」
「…嫌じゃ、ないけど」
「けど?」
「……私は大丈夫だから」
「俺は大丈夫じゃねぇ」
「そう…」
それしか言えず、引っ張られるままついて行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます