第225話

叶斗side




「…叶斗様、なぜ、千花様を撃ったのですか?」



「……」



「叶斗様」



「…そんなの、お前が1番分かってんだろ」



わざわざ言わせんな。



朱羽の腕の中で横たわっている千花の足にもう1発撃つ。



「…うッ」



小さく呻き声を上げたが、相当体調が悪いのかすぐもたれた。



「叶斗様」



「…両足撃ちゃァ暫くは歩けねぇだろ」



どんどん離れていく千花の心に、繋ぎ止める方法が分からない。



やっと手に入れた、心を開いた千花がまた離れていく。



千花の元へ行き、朱羽から引き離す。



「運ぶ。純夜呼べ」



「…かしこまりました」

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