第122話

叶斗side




「千花はどうした」



「お休みなさってます」



「そうか」



寝室へ向かい、千花の寝顔を見る。



「叶斗様、少しお話があります」



「話せ」



「私の見解なので流してもらって大丈夫なのですが、千花様はもしかすると過換気症候群の可能性があるかと思われます」



「あぁ」



「その他、パニック障害、うつ病、摂食障害も併せてあるかと…」



そんなことわかってる。



もしかするとと思い調べてみたが、当てはまることは多い。



実際に千花自身は病院には行きたくないだろうし、行かせる気もない。



千花の頬に手を当てる。



「だが一時期より良くなってるはずだ」



「ですが…」



「うるせぇなァ…もう少しで終わんだよ、黙ってろ」



「申し訳、ありません」



傷は治る気配がない。



包帯もまだ取れることはない。



「出てけ」



「…失礼します」



朱羽が出ていったのを確認してから、静かにキスを落とす。



「本当にごめんな…1人にさせるんじゃなかった」



千花の傷は俺が付けたようなもんだ。



もう二度とこんな目には合わせねぇ。






「なぁ千花…お前こそこんな俺でもちゃんと愛せんのか?」

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