第85話
遂に明日、退院。
スマホが鳴り、手に取る。
「はい」
『千花様、叶斗様と何かありましたか?』
電話の向こうは朱羽だ。
「なんで」
『指名以外の人まで、叶斗様の手で殺されています。あんなに荒れた叶斗様は見たことありません』
「…ならそのまま殺って。私には関係ない」
荒れてるなら尚更私の所へ来ないで欲しい。
…いや、これはいい機会なのかも?
殺してくれるかもしれない。
だけど、病院内に人殺した形相で入ってこれるわけないか…。
『ですが、千花様…明日退院日であることは聞きました。叶斗様の送迎は必要かと……』
「は?止めてくんない。言ったじゃん、私には関係ないって。叶斗が人殺そうが何してようがほっときなよ」
『…』
「あんた、叶斗の傍にいな。じゃあね」
『千花さっ…』
ブチッと電話を切る。
もういいよ…。
スマホの電源を落とし、眠りにつく。
もうこのまま朝が来なければいいのにね…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます