第6話

何度か振り返りながらしばらく走って息が切れてきた頃…視界に入ったコインランドリーの中に入って端の方でしゃがみこんで身を潜める。




幸い誰も居ないみたいで、ひとりため息をついて頭を抱えた。まだ全てを受け止めきれない。彼氏と家を同時に無くした挙句、一千万の借金を背負うことになるなんて─…




すぐに、受け入れられるわけが無い。




勢いに任せて鞄を投げてしまったので…財布やら身分証を全て彼らに手渡してしまった私は本当にどうしようもない大馬鹿者だ。



唯一の救いはスマホだけが手元に残っていること。友達や職場…両親なんかに連絡をとることは可能だ、、っと言っても「お金を貸してほしい」なんて頼む勇気は私にはない。




これからのことを考えると不安しかない。まず遥馬は何処に行ってしまったのだろうか─…




っと、遥馬の安否を心配して顔を上げた時、、




コインランドリーの入口の自動ドアが開いてスーツ姿の男性がひとり入ってきた。




──…見つかった、

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