過去と現在の狭間に

10/18 あなたの背中を追って②

　前回の続きで、今回は二人目を紹介していこうと思う。

　二人目は、約半年前まで付き合っていた人生初の彼女、呼び方はあの子としておく。

　元より自分はネットで感情をさらけ出すような人間ではなかった、自己主張はせず、淡々と物事を片付け、呼ばれたら行く、呼ばれなければ行かない、そんな人間だった。周りが恋しているのを見て、自分には無縁なものだと諦めて、ただそんな自分にも、好きな人が出来てしまったのだ。だって仕方が無いじゃないか、気づいたら好きなんだから。まあそんな前置きはさえ置いて、付き合っていて自分とは違う価値観でいろいろと話してくれた。

　全ての関係はいつまでも続くものじゃない、いつか必ず終わりが来る。いつか終わってしまうこの関係、それを恐れて怖がって泣いてしまう日もあった。それを話した時その子はこんな趣旨のことを言った。

「未来のことなんてわかんないけど、今の僕はみりくんを選んだんだし、心配することないと思うけどね〜」

　それを聞いてハッとした、いつ来るかも分からない未来を見て怯えるより、今ある幸せを大事にして生きる方が楽しいに決まってる、そう、その子は教えてくれた。今を大事に生きる、それがその子から受け取った大事なメッセージだ。

　結局別れてしまったがその子の教えてくれたことは、今でも生きている。辛いことが沢山あるけど、いろいろ与えてくれたその子をいつまでも、いつまでも感謝している。

　未来を見据えるのもいいが、自分たちが生きている今を蔑ろにすれば、幸せになる未来も見つからない、だからこそ人は今を大事に生きるのだ。幸せに生きることは難しい、なぜこの世には辛いことが絶えないのか、それは分からない。ただその子から受け取ったものは、忘れずにこれからも生きて行きたいと思っている。

　これを見るかは分からないが見ているながら最大限の感謝の気持ちを伝えたい。

ありがとう、君の未来に光あれ。