第48話

見ず知らずの男に不意打ちで裸を見られて、思考停止中。




「七海(ななみ)さん、姐さんの裸なんか見た暁には、若頭に殺されますよっ!!」



「いいや、もう見ちゃったし....。」



「ぇ?....ぇぇえええええ!!」





 天竜さんのものと思わしき声と、七海と呼ばれた白髪版詠斗。



 “絶対に見ません”と意思を表示するように、天竜さんは片手で目を覆い被さりならが、七海と呼ばれた男を引っ張って脱衣所から去って行った。







「―――――チッ。」




 再び静かになった浴室で、木霊していく悪魔(詠斗)の舌打ち。



 嗚呼、なんてこった。また面倒くさそうな男と遭遇してしまった様な気がして、ぽっくりと逆上せた私は意識を失った。













・ ・ ・






「なあ、天竜よ.....。あれ俺の弟だよな?」



「はい、そうですとも。」



「一緒に居たのダッチワイフじゃないよな?」



「ええ、勿論生きてる人間ですよ。」



「ハチって、てっきりゲイだと思ってたんだが....。」



「そんなの、組員全員思ってましたよ。」



「何者なのあの子。」



「さあ....兎に角、若頭はどっぷりハマっちゃってるみたいですけどね。」



「ふぅ~ん。」






何だか面白そうな気がするな....。



詠斗の兄?七海登場?さてさて、もうひと波乱起きそうです。

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