第39話

まあ〜なんて事でしょう。



 会社の玄関前ロビーには明らかに、恐喝しに来ました!!みたいな風貌の強面な二人発見!!



 そして、その二人の前に置かれたソファーに、どっかり大股を広げて座る男は処構わず煙草を吹かす。






 握り拳を構えて、その男の方へと一心不乱に猛ダッシュして、





「ここは禁煙だ!!!」




 手中から奪い取った吸いかけの煙草は、強烈に熱かった。














「なんで来た。てか帰れ、今すぐ、ほら出口はあちらです。ほらほら~、お呼びじゃないわよ。」




 般若の如く、怒りの形相で腕を組んで見下ろすのは、今し方しつこく電話を掛けてきた張本人様。



 昨日“遭った”ばかりだと言うのに、私の勤め先に現れたこの男は、この空間に不釣り合いで禍々しい。




 今日も今日とて、完璧な美形フェイスはスカシ顔で勝気だ。イケメンめ畜生が....。




「連絡無視したお前が悪い。」



「仕事中は出れません。てか、まず暇人のアンタに付き合ってられる程暇じゃない。」



「暇じゃねーよ、仕事中だ。」



「ストーカーが仕事とか言わないよね?」



「俺の仕事は跡取り作り、即ち杏とセックスして孕ませる事だ。」





・・・は?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る