第9話
なにをそんなに勝ち誇った様にスカしちゃってんの!?
ムカつくくらい見惚れてしまう綺麗な男は、ゆっくりと私に向かって歩み寄ってくる。
「ちょっと、待って、タンマ!無理、てか探してたって何っ⁉︎」
ヤクザがたった一度寝た女に何用ですか⁉︎
絶対に二度目は無い様な相手。それ以前に手合わせ願いたくもない相手。
あの日の私よ、大馬鹿者め....
「ーーーーそんなの決まってんだろ。
俺の女なんだから。」
おいおい、どうか聞き間違いであってくれ。
「ワンナイトだよ....何の冗談!?あれでしょ、カメラ回ってんでしょ....ねえ、そうなんでしょ?」
慌てて辺りを見渡すが、それらしき人影は皆無である。
カツッとアスファルトを蹴り上げる革靴が小石を蹴り吹っ飛んできた。そして私のヒールのつま先にぶつかると....
私よりも遥かに高い身長を目の前にし、俯いていた顔をゆっくりと生唾を呑み込みながら見上げた。
ヤクザという箔が付いた男は、ただの美男子には留まらないみたい。
「俺の童貞奪ったんだから、落とし前つけろ。」
綺麗な真顔が崩れていく....
嗚呼、なんて怖い人なの。
クシャッと
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます