第82話

マリーさんが用意してくれたケーキを食べながら販売について話していると、段々声が枯れてきてしまう


「大丈夫?」


『すみません、大丈夫です』


それをきっかけに、体のダルさに気が付く


「風邪ひいてるんじゃない?ちょっと顔色も悪いけど」


『ちょっと失礼しますね。ごめん、真希続きお願い』


「うん、わかった」


私は席を外してマスクを着けて戻った


朝は何となくダルいかなくらいだったけど、本格的にダルさが増してきた


連日の徹夜のせいかもしれない


『すみません』


「ちょっと、具合悪いなら無理しないで?」


マリーさんは友達として私を心配してくれている


『大丈夫です、ちょっと最近徹夜してて…そのせいだと思います』


「忙しいのね…」


『いえ、ちょっと私用で…』  


「そう…今日はこの辺にしましょう?そんなに急ぐ話でもないわよね?」


『大丈夫ですよ!』


「いいの。自分の体を大事になさい」


マリーさんはまるでお姉さんのように微笑んだ


「一ノ瀬さん、下まで見送りしてくれる?」


『あ、はい』 


マリーさんとプライベートな付き合いがあるのは内緒だ


仕事は仕事として付き合うとお互い決めていた

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