第13話
そんな雰囲気の中、震えだしたスマホ。あたしのスマホだ。音が出ない設定にしていたのでバイブレーションのみ。
震えては止まり、また震えるを繰り返している。
(誰?電話?)
明るくなったディスプレイを確認すると、そこには
❝天真❞の文字が浮かんでいた。
(なんなの?今出なくていいよね?)
けれど、いつまでも震え続けるスマホ。何故か理由もなく天真からの執着心を肌に感じた気がして、この場に天真が居るはずもないのに意味もなく身震いをした。
「誰〜?出ないの?」
美香から問われたけど、あたしは
「天真からなの。今はやめとく」
「喋りづらいなら俺が出ようか?」
「え、いいよいいよ!そんな事まで頼めない。明良くんに迷惑かけたくない。大丈夫だよ」
「迷惑なんかじゃないよ、天音ちゃんほんとに大丈夫?さっきの元彼、凄い必死だったし別れてないとか言ってたけど…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます