第24話
「こ、これは一種の神隠しに違いありませんよ…!…ハッ!それとも皆さんでかくれんぼでもしてるんでしょうか…!?」
「してないと思うよ」
「ならば!!サプライズ企画でも皆さんで立てていて、あとから驚かしに出てくるとかそういうっ…!!」
「トップ、落ち着いて」
「お、落ち着いてられませんよ!!だって、どうしてこんなにも日に日に人が減っていくのでしょうか?!」
「まーまー。ココはアカネちんの言うこと聞いて、ちょっと落ち着こうよ?ね?」
今日も派手な格好したハートの剃りこみの入った緑頭の御堂さんが、どうどうとあたしに向かって手のひらを見せた。
いや、それでも落ち着いてなんていられない。
「だ、だって伊吹も昨日から、姿を見せなくて!!」
「あ、それなら大丈夫だよ冬馬さんと一緒だか…ら…って、アレ?まだ聞いてなかった?」
「………」
固まるあたしに、御堂さんは「あれれ…?」と気の抜けた声を出しながら、アカネくんの方を見ていた。
足を伸ばしながらソファに座っているアカネくんは、カップアイスのスプーンを口に含みながら、「あ」と顔を上げた。
「言ってなかったな、そういえば」
「そら、心配するよ…」
やれやれと頭を押さえる御堂さん。アカネくんは今日も絶好調にマイペースだった。
「え、どういうことですか…?」
「ああ、っと、…だからその弟さんは、今頃冬馬さんと一緒だから大丈夫よって話…」
「いえっ、そうじゃなくて…どうして…っ」
どうして、
冬馬さんと一緒にいるのだろうか。
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