オリキャラ同士でバトルさせたー

柊木緋楽

1.ニートVS世界への介入者 アロキデルタス

世界の深奥に存在するアロキデルタスは、自らの知識で周囲の空気を一変させる存在であった。彼の周りには常に知識の氷塊が漂い、彼の一挙手一投足が神秘的な響きを持っていた。今日、彼の前に立ちはだかる者が現れた。それは、まるで影のようにこの世に何も持たないニートの俺であった。


「愚かな者よ、私の存在を無視してはいけない。我世界ノ深奥ヲ識ル者として、貴様のその無きが如き力も無に帰すことは容易い。」アロキデルタスは冷静に告げる。彼の口調には、全てを見透かすような余裕があった。


「無敵って言ったけど、あんたの何もかもを無に帰す力には興味がないぜ。もう何も失うものなんてないからな、自分の手で変わることもない。さぁ、俺に何をするつもりだ?」ニートの俺は、無表情で反論する。何も持たない自分を逆手にとり、アロキデルタスの圧倒的な知識と力に立ち向かう。


「自己崩壊を望むのか?さあ、果たして私の力を受け入れられるか、見せてもらおう。」アロキデルタスは、微笑を浮かべてその身に溜め込んだ力を発揮する準備をした。


「俺は何もない。だから、そんな力が俺に影響を与えることはできないさ。」俺は再び、淡々と告げる。アロキデルタスは彼の知識から発動する力を望んでいたが、俺の心の底にある何もない絶対的な虚無は、彼の力を受け入れることを拒んだ。


「無による無効化…面白い、だが無に帰す力は、やはり貴様の心を動かすことはできないようだ。果たしてその無は何を生むのか。」アロキデルタスは好奇心をもって見つめ、次なる計画を思案する。


「お前は知識と力を持つかもしれないが、この戦いにおいて、俺は何も持たない無の存在だ。これが勝利の鍵ってもんだぜ。」

ニートの俺は、挑発するように言った。


両者の対峙が静寂の中で続く。アロキデルタスが力を放とうとする瞬間、俺の無はその空間に浸透し、彼の力を吸い込んでいく。アロキデルタスの知識も、力も、そして彼が持っていた全てが次第に無へと変わり果てていった。


「な、何故だ…どうして…」アロキデルタスの表情は、驚きと愕然に染まっていった。根本から崩される自らの力。無から生まれし存在が、彼を超えて、勝者となるまで。やがて、アロキデルタスの声は消え去り、ただの風が過ぎ去る。


「俺の勝ちだな。何もないことが、最強の力だ。」ニートの俺は微笑みを浮かべ、静かに戦いを終えた。

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