強い=金持ち、弱い=貧乏人

課金すればするほど強くなるとか言う金が物を言う時代になってから早半年、世界にとある下らない法則が出来た。

 

 『レベルが高く強い人=金持ち、レベルが低く人弱い=貧乏人』と言う法則だ。

 

 この法則は残念ながら正しい。まずこの世界の一般人の殆どのレベルが1万を超えている。一般人でも金さえあれば簡単にレベル1万になる事が出来る。

 

 そして財閥などの人間はジャブジャブ課金してレベルが100万を超えていたりする。

 

 それに対して借金を負っている人や明日生きる為の金がない者はレベルに金を回す余裕がないのでレベル0のままなのだ。


 そしてそのレベルの差がありすぎてダンジョンで稼げる金の差も悲惨なぐらいに離れている。


 そんなレベルの高い金持ち達はよく社会問題を起こす。犯罪から、薬物から色々あるが、何よりダンジョン社会で1番問題なのは金持ち達が貧乏人達からドロップアイテムを無理矢理奪う事だ。


 貧乏人達が取り戻そうとしてもレベルに差があり過ぎて返り討ちに遭う、最悪殺される。警察などに駆け込んでも警察も金持ち側なので、貧乏人は助けず金持ちを助ける。だから貧乏人達は何も出来ないまま泣き寝入りするしか無いのだ。


 そんな事がまかり通っているので「人生らくしょ〜」と金持ちや一般人達は調子に乗っていた。


 それが浸透して常識になった世界。それを見ていたダンジョンを創り出した創造神がいい事を思いつきダンジョンをアップデートしたのだった。

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