正体がバレるまでの両片思い編

第8話 この人無自覚でやってる!




「おはようございます」


「「「「「「「あはよ〜/あはようございます」」」」」」」


「どうした?眠れてない顔してるけど?」


「、、、、シャルヤさん達は知ってますよね?昨日の事」


「ハハッ 何の事だか〜笑」


「そうだよ!あたし達昨日は何にも、ね〜?ミーシャ」


「ノーコメントで」


「しらばっくれないでください」


昨日の事があり僕はあまり寝れてなかった。アル様に恋した事を自覚してから、ボタン宮に帰ってからもアル様がそばに居なくても無意識に思い浮かんだりして本当に変にドキドキする。


「ユリ坊のやつ、どうした?坊ちゃんにとうとう恋したか?」


「違うわよ、あなた、恋したんじゃなくて、恋している事を自覚したのよ」


「ユフィーネさん、ガゼルさんそんな堂々とユリーリャの前で言わないであげてくださいよ。可哀想なので」


「そうだぞ、相手は子供」


「うぅ、僕の味方はハルーラさんとララネさんだけだ〜!」


何て叫びながら2人に抱きつく。2人もそれに応えるかの様に抱き返してくれた。


「何それ、まるで私らが敵みたいな言い方」


「シャルヤさんは完全に僕を揶揄ってるじゃないですか」


「違う違う、私の場合アル様を脅せる材料ゲット出来るから嬉しいだけ」


「アンタ、それでも従者長か」


「従者長だから、主人を脅す材料の1つや2つ持っとかなきゃいけないんだよ ハッ」


その顔は楽しそうであるが目の奥に圧倒的に疲労感と人の見てはいけない闇を抱えていて僕はそれ以上何も言えなかった。

なので、俺は椅子に座って項垂れて大きな声で叫ぶ。


「、、、、アル様を好きになったって言うのを自覚しましたけど、どーやってこの気持ち整理すれば良いんですか、!」


「良いじゃないか、ユリ坊と坊ちゃんは両思いなんだろ?なら、告白すれば良いのに」


「あなた、簡単にそう言っても、ね?」


「そうですそうです。ユリーリャは色々考えてるんですよ」


ガゼルさんの言葉を即座に否定してくれたユフィーネさんとミーシャさんに僕は顔を上げて、


「もし、告白して断られたら、僕死にます」


僕がそう言うと、その場に居た全員が一瞬固まったかと思えば、大きく笑った。


「「「「「「「あははははっ、!!」」」」」」」


「ビクッ」


「ナイナイ、ユリーリャ、それは絶対ない!あの人が断るわけない!」


「そうそう、何で好きな子からの告白断るの!アル様がそんな事しないよ!」


「アル様は一度好きになった物や人を手放したり離す様な人じゃないよ」


「うんうん、アル様はそんな酷い人じゃない」


と、シャルヤさん、マーシャさん、ハルーラさん、ララネさんが優しく僕に向かって言ってくれた。


「みなさん、、、でも、!」


僕がそう言うと、ユフィーネさんが僕の両手を包み込むで優しい声で言った。


「ユリーリャ、、ユリーリャは殿下が好きな人からの告白を断る様な人だと思ってるの?」


「、!、、違っ、!」


「フフッ そうでしょう?自分が好きになった人を信じなさい。両思いって凄い事なのよ、気持ちを伝えるのはユリーリャ自身が決める事だけど、悪い事より良い事を考えなさい」


「、、、、うん、そうだよね。ごめんなさい」


「ごめんなさいより、ありがとうが良いな?」


「、ぁ、ありがとう、ユフィーネさん、」


僕がそう言うと優しく頭を撫でたユフィーネさん。何この母性溢れてる感じ、、、、ママ、!

何て思ったら、次はシャルヤさんは笑いながら僕に話しかけて来た。


「ユリーリャ、!ちょっとした情報を教えてあ・げ・る♪」


「へっ?何ですか??」


「!まさか、シャルヤ坊、お前」


「ガゼルさん、言っとかないと、いけないでしょ」


「??? 」


ガゼルさんがコイツ、またって言う顔をしていて、シャルヤさんは良いから良いから、みたいな顔をしている。僕は何なのか分からずに困惑してしまう。


「ユリーリャには言っとかないといけないんだけど、アル様には4人の婚約者候補が居るよ」


「、、、、ぇ、ぁ、、そうですよね」


一瞬、何言ってるのか、分からず硬直してしまって頭がショートしてしまいながらもみなさんの顔は「ビックリするよな〜」になっている。


「そりゃあ、ビックリすると思う、けど、うん、分かる」

「まず、1人目・お祖父様は王宮での外部大臣を任されており、輸入や輸出を王宮から任されている公爵家令嬢のロゼリア・ニーカス様、アル様と同い年で最初の婚約者候補でαⅤごがた


「ロゼリア・ニーカス、、、様、、(一度、見た事がある。次期当主とも言われるぐらい経営者や公爵家としての手腕があるって言われてるんだよね。見た目も綺麗なんだよなぁ」


「次が、婚約者候補の中で爵位は1番低い子爵家ではあるが、農業事業が広く王宮でも使っりするぐらい美味しいのを使っている子爵家令嬢リリーナ・ノルゼン様、今年で20歳でアル様とロゼリア様の後輩で13歳で婚約者候補になりました。Ωですね」


「リリーナ・ノルゼン、、様、、、、(あの、ノルゼン農業の野菜、じゃがいもとか玉ねぎ、キャベツ、色んな野菜作ってて僕が好きなんだよなぁ〜。顔は見た事ないけど、多分可愛いんだろうな〜)」


「次にガゼルさんの親戚の家系で魔法師や騎士の訓練請け負っており、魔法具を作る事が得意とされている侯爵家令息ナノガ・ムーフェル様、今年19歳でアル様、ロゼリア様、リリーナ様の後輩でリリーナ様より先の11歳の時に婚約者候補になりました。Ωですね」


「ナノガ・ムーフェル、、様、、、(あぁ、僕の家に働いてる魔法師とか騎士ってムーフェル家で訓練してたって言ってたっけ〜ナノガさんって優しい雰囲気纏ってるしな〜、、次が誰だろ?僕知ってるのかな?)」


何て思いながら、ミーシャさんが淹れてくれたコーヒー飲んでいると、次の瞬間、衝撃発言でコーヒーを吹いてしまった。


「最後が、この中で1番立場が上、現王妃の実家で、奥様は国王の妹であり、魔法技術がトップクラスである公爵家令息ユリスティア・シェンアス様。今年で12歳なので、ユリーリャと同い年ですね。10年前に婚約者候補になりましたねΩですね」


「ブフッー ゲホケホゲホッ ケホケホッ」


「ど、どうした?ユリーリャ??」


「な、何でも、な、ないです。ちょっとコーヒーが器官に入っちゃって」


「そ、そう」


はぁ?ぇ?僕知らないんだけど!!?どー言う事?!、、、、エリス兄様か!僕の2番目の兄様でアル様と同い年だから、もしかしたらって事もある。それに、兄様の性格面を考えたら、安心安全な人って事を考えて、アル様と婚約(候補)させたんじゃ、、、、兄様め!僕に相談もなしに!


何て悶々と考えていると、シャルヤさんが追加情報を出してきた。


「でも、ユリスティア様とアル様は一度も会った事がなくて、エリスユア様、ユリスティア様の2番目のお兄様曰く、恥ずかしがり屋でな、との事、」


「(違うの!僕、今誘拐されてる事になってるの!ごめん、!兄様達、姉様達、母様父様、マジごめん!!)そうなんですね、色々情報ありがとうございます」


「この4人が、ユリーリャのライバルか、、、、頑張って!!」


「姉さん、ちゃんと応援してあげなさい。大丈夫、ロゼリア様は簡単に落とせる」


「ミーシャさん!?」


ミーシャさんの発言に驚いていると、俺の肩を叩かれてそっちを向くと、ビシッと手をグットの形にしたララネさんとハルーラさんが居た。


「もし、ヤバかったら僕ヤってあげる」


「脅すと言ってあげなさい。僕らはユリーリャの味方だから」


「ピッ 」


ベシッ ベシッ

「「イテッ 」」


「何、馬鹿な事言ってんの、そこはユリーリャと殿下達の問題、!」


「大丈夫、半分冗談、半分本気だからあれ」


すかさず、2人の頭を軽く叩くユフィーネさんと、この2人意外と怖いんだよ、と俺に耳打ちしてきたガゼルさん。


「フフッ そうですね。ちょっと、勇気が出ました。、、、、まだその、告h 「お前ら何話しているんだ」 ギャッ‼︎」


僕は皆さんに笑顔で話そうとしようとした瞬間、背後から聞き慣れたあの声が聞こえてきて僕は驚いてしまった。

僕は後ろを振り向く。


「、、、、アル様、?」


「?どーした、ユリーリャ」


「こっ、こっちのセリフです!何で此処に!!?と言うかいつから!??」


僕がそう大きな声で言うと、すぐに、


「さっき来た。婚約者候補の話になったぐらいから」


「そうですか。それで、用事は?」


「あぁ、ちょっとユリーリャに手渡したい物があってな。俺の部屋に来てくれないか?」


「ゎ、分かりました」


「あぁ、じゃ、シャルヤ達、ちょっと借りるな」


「「「「「「「はーい、!」」」」」」」


僕はアル様と一緒に部屋を出てアル様に着いていく。良かった、!最初から聞かれてなかった!!聞かれてたら、恥ずかしい限りだもん!!

何て、考えながらアル様と一緒に歩く。





















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