第46話

「り!?な、なら景虎さん、俺ら教室に帰っていいっすか…?」



「だめだめー。だってミクが止められなかったらどうすんの?あ、あったリポD」



袋の中をガサゴソと漁っていたトラくんを囲う様にして立つ丸岡さんたち。









一方。




「手…?」



「なんで掴んでんだよ!離せ!暑っ苦しい!」



「あー…手、」



「ああ?」



「離してほしいんですか?」



「あ?当たり前だろ?つか、なにいちいちうぜェこと訊いてんだ!いいからさっさと離、」



「嫌です」



「はぁ?」



「嫌です」



にっこりと笑って言えば、ミクさんは怪訝そうに寄せていた眉根を、ますます顰めて、




「て、め……」



サァ、と血の気を引かせた。




「だって、ミクさんってば、あたしが触ると嫌そうな顔をするから……、」



「はっ…?」



「だから、もっと、」

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