第57話

「素直でええ子や」



優が美嘉の頭をナデナデする。


子供扱いされた気分になり指で水を弾き優の顔に飛ばした。






「あ~暑い暑い!今日は暑いなぁ~熱々だわ♪」


二人を見てわざとらしく大声で冷やかすヤマト。



優はヤマトのほうを見ながら美嘉に耳打ちした。




「あいつさ~水責めにせん?!」




水責め??

楽しそう…!!



美嘉は大きく頷き、

ヤマトに向かって激しく水しぶきをかけた。




「うわ~!口に入った!しょっぺぇ!」



焦るヤマトに優がさらに水をかける。




それを見た近くにいたメンバーも一緒になってヤマトに水をかけた。



ヤマトは抵抗して水をかけ返し、

みんなは髪も顔もびしょ濡れだ。






「みんなでビーチバレーしよ~ぉ!」



ミドリさんが砂浜でビーチボールを持って叫んでいる。




「おぉ~いいね♪」



「やろうぜ!」



みんなは次々に海から上がって行く。


美嘉も一緒になって上がろうとした時、

アヤが美嘉の浮輪を掴みながら言った。




「ねぇ~これが“青春”ってやつかなぁ!?」



満面の笑みのアヤ。



「うん!!絶対そうだよ!!これが“青春”」


美嘉もとびきりの笑顔で答えた。

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