第94話

写真を見たヒロは持っていたカバンを地面に投げつけ、

その場で写真をビリビリと破りものすごい剣幕で咲に殴りかかった。



美嘉は間に入り込み、

いっぱいいっぱいの力でヒロに抱き付いて止める



「だめ!!職員室から見えるんだよ?ヒロまた停学になっちゃうよ??」



ヒロは少し落ち着きを取り戻したのか、

地面に落ちたびりびりの写真を蹴り、

カバンを拾い上げた。




「学校出ようぜ。咲、てめぇもついて来い」



ヒロは美嘉の肩に手を回したまま歩き出した。



咲は素直に

後ろからちょこちょことついて来ている。




学校を出て

近くの空き地に集まる。



「てめぇ美嘉に何やったんだよ」



「…別にぃ」



「美嘉、なんかされたか?」




肩押されてシリモチついた事は、

心配かけるから言わないほうがいいよね…。



「いや、大丈夫だよ…」



「美嘉に謝れや」



ヒロは持ってたかばんを咲に投げつけた。



「ごめん…でも…」



「でもなんだよ?」



「あたしまだヒロの事好きで…」



「はぁ?俺はてめぇなんかもう好きじゃねーよ。二度と関わるなっつっただろ」



泣き出す咲。



「ヒロ…美嘉は大丈夫…」

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