第70話

ヒロは全く動揺していない様子。



「バーカ。俺はお前だけだし。しかも毎日遊んでるんだから会う暇ないしわかるだろ!」



この言い方は

信頼性がある。




「…うん。

でもなんで??」



「美嘉の知り合いに俺の元カノと繋がりあるやつとかいないか?」



「う~~ん…多分いないと思う!!」



「つーか元カノの番号わかる?」



「前のPHS見たらわかるけど…」



「教えろ!」



昔のPHSの電源を入れ、

しぶしぶ教えた。




ヒロは自分のPHSからどこかに電話をかけ始める



「誰にかけてるの??」



「内緒」




笑っていたヒロは

急に真面目で話始める。



『あ~俺。おー、弘樹。てめぇ~俺の女に関わるのやめろや。』



きっと

元カノにかけてるんだ。



『だいたいなんでアドレス知ってんだよ。あ?俺はてめぇと関わる気はもうねーし、二度と関わんな』



電話一方的に切るヒロ。



「もうこねぇから安心しろ」




そう言って美嘉の前髪をかき上げ、

おでこに軽いキスをした



その日はもうメールも電話も来なかったけれど、次の日からまた前のように嫌がらせは続いた。



ヒロには言わない。

気にしない…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る