第26話

教科書をカバンにしまっていると、

後ろから肩を叩かれ

振り向いた。




「美~嘉♪」



…アヤだ。



「頑張ってね♪あたしも今日ノゾムに告るから。夜電話ちょうだいね!」



アヤは早口で話し、

ウィンクをして

去っていった。



アヤ、告白するんだ。

あ~なんか緊張するっ。





手に汗かきながら

図書室へ向かう。



図書室の前に着き、

ドアの前で唇をかみしめながらドアをあけた。




ガラガラッ



机に座っているヒロ。



「よぅ~」



「…ども」



「久しぶりだな。メールとかシカトしやがって」



「…ごめん」



無言が続く。



ヒロは気まずい雰囲気をかきけそうと、

必死で口を開いた。



「こないだ悪かった」



いきなりの言葉。

わけがわからない。




「なにが?」



「俺んちで遊んだ時、あんなすぐ手出して…嫌だったよな。ごめん。俺、最低だな…」



「あの時はヒロのこと好きだったから…ただ彼女いたのはショックだったけど嫌じゃなかったよ」



「今は?嫌いか?」



「今は…少し信用出来ない」



「俺マジ別れた。信用してもらえるよう頑張っから。俺、美嘉が好きだ。…付き合ってほしい」

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