第19話

ヒロの家に到着。



「おじゃましまぁす…」



小声で呟いたが

返答はない。



「誰もいねぇよ!」




なぬ!?誰もいない?

じゃあもしかして二人きり??




…今まで付き合った人数は三人。



どれも短期間で

終わった。



理由は

お互い本気で好きじゃなかったかからだと思う。



外でのデートなら

したことはある。


でも男の人と部屋で二人きりで遊ぶなんて…


実は初めてだ。





床に散らばった洋服や教科書やアクセサリー類。

さすが男の人の部屋。



緊張のせいか

落ち着かない。


でも慣れてないことは

ヒロに知られたくない。





「緊張すんなって」



ぶっきらぼうに

頭を撫でるヒロ。




緊張してるの

バレてたみたい…。




二人で学校のこと…

あの先生がどーとか、

あの子はあーだとかを

話していた。





微妙で曖昧だった気持ちは確信にかわり、

不安が一つ生まれた。




━美嘉はヒロが好き。

ヒロはどう思ってる?━




お昼になり

昼食を買うためコンビニへと向かう二人。



歩いている途中、

ヒロが美嘉に向かって

片手を差し延べてきた。




「え?何??どうしたの??」

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