第15話
アヤが指さす方向には
ヒロの姿。
PHSをいじるフリをしてさりげなく教室を出ようとした時…
「美嘉、話そうぜ。」
ヒロはドアに手を伸ばし帰れないよう
通せん坊している。
「どーぞどーぞ♪」
何も知らないアヤは
美嘉の背中を押した。
「わりぃ。じゃあ美嘉借りるわ!」
ヒロはアヤとユカにそう言うと美嘉の返事を聞かないまま手をぐいっと引っ張って
誰もいない自分の教室へと連れて行った。
「昨日のメール、シカトしただろ?」
静かな教室の中に響く
ヒロの不機嫌な低い声。
「寝てたのっ」
本当は起きてたけど…
嘘をついた。
「それならいいけど。
ってかこうやって会って二人で話すの初めてじゃねぇ?」
安心した笑顔。
ヒロは頭を掻きながら照れくさそうだ。
「…彼女怒らない??」
ちょっとイヤミっぽく言い放つ。
ヒロからは笑顔が消え、目を細めてムッとしたように答えた。
「俺、女いねーし。」
「昨日ノゾムから聞いたよ?別に嘘つかなくてもいいじゃん!!」
ヒロは美嘉の尋問に
困っている様子だ。
「ノゾムから聞いたのか。まぁ一応いるけど…もう別れるつもりだから」
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