第26話

はるはなんだか、今年はやる気に満ちてるようだ。どうしてなのかは知らないけど。やっぱ振られたからなのか?吹っ切れたようだ。

放課後、真矢まやと帰りたいから道の途中で待ち伏せする。


「真矢遅いー」


「辰巳、金井くんとなんか話した?」


もー!真矢は春の話かよ!


「話たよ?なんかいろいろ思うことあったらしーねー?なんのことかさっぱり」


「そう、弟くんたちのこともあるだろうし、そういう理由かもね」


真矢はなんて優しいんだ。

そのまま歩いて真矢の家へ。


「ただいまー」


「真矢ちゃん!ちょーどよかった!お店よろしく」


あ…

真矢の母親はさーっと出て行った。


真矢の家は店をやってる。ほとんど人はやってこないが、ネット通販をメインにしてるとか?


「まったく、勝手なんだから」


真矢はしぶしぶお店のカウンターへ。俺もその辺に座る。


「山田先生は、結構お堅い考えの人で、話が通じにくいよね」


「さぁ?あんまり話したことないし?」


「やっかいな人だから、サポートしてあげよう」


「真矢優しい。でも体育教師の舟本ふなもとに気に入られるとかやべーよ」


「やばいかな?先生って熱心だよね」


「いやいや。俺らに運動いらないし」


「頭を使うには運動は必要だよ?」


「真矢はなんでもポジティブですげーわ」


さすが俺の彼女!

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