第22話

「あなたのためを思って」


「結構です。今後は自分で解決します。それで、話は終わりですか?」


先生は嫌そうにした。なので勝手に立ち去る。…はぁ、疲れた。同じ体勢で立ってるのが疲れる。それは言い出せなかった。

教室に戻ってすぐ席に座る。まじで山田…俺もう勝手にするからな。


「春〜どうだった?」


辰巳が寄ってきた。


「体育の先生に直で話した」


「おーいいね」


「記録とかやるから」


「そりゃ助かるー」


ふぅー疲れた。


「春はさ、なんで急に体育やりたくなった?」


「急じゃないよ。ただ、…ちょっといろいろ思うことがあった」


「ふーん?」


辰巳は聞いてるのか聞いてないのかよくわからない。


「おい!金井!」


教室のドアが勢いよく開いた。あ、さっきの体育の先生だ。


「お前、山田先生に嫌味言われてんだって?」


「え、いや…」


「気にするな!お前、体育祭も手伝ってくれよな?」


体育祭…その話山田がしたのか?


「お前頭いいらしいから、いろいろ考えてくれよ!じゃーな」


先生は出て行った。


「あれ、体育の先生だろ?」


「そうだけど…あーあの人に言ったんだ。熱血体育教師で、体育大学出身なんだって。ほぼない体育に力入れてる先生で、うるさいのなんのって」


「…えー、うるさいのはめんどくさいだろ」


ちょっと面倒なことになってしまったけど、とりあえずやりたいことできそう。

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