第3話
ボールペンのテレポート訓練
ゆみこは、持ち物も一緒にテレポートできるようになるための新たな訓練を始めることに決めた。彼女は自分の部屋の机にあるボールペンを、家のダイニングルームのテーブルの上にテレポートさせることを目標に設定した。
「まずはこのボールペンを、ダイニングテーブルに移動させる。これができれば、持ち物も一緒にテレポートできるかもしれない!」
彼女は心を落ち着け、深呼吸をした。そして、自分の部屋の机にあるボールペンをじっと見つめ、集中力を高めていく。頭の中で、ボールペンがダイニングルームのテーブルの上にいる自分の姿をイメージした。
「さあ、いくよ…」
心の中で「テレポート!」と叫びながら、ゆみこは強い意志を持ってその瞬間を感じる。すると、目の前のボールペンが一瞬揺らぎ、ふわっと消えた。驚いた彼女は、すぐにダイニングルームへ走り寄る。
ダイニングルームのテーブルの上には、待っていたボールペンが無事に置かれていた。ゆみこは興奮と喜びを感じた。
「できた!やった!これなら、洋服も一緒にテレポートできるかもしれない!」
しかし、彼女は同時に不安を覚える。ボールペンのテレポートは成功したが、自分自身のテレポートが不完全なままでは、やはり持ち物も一緒に移動することはできないのではないかと。
「もっと訓練が必要だな…」と考えながら、彼女は再びボールペンを見つめ、今度はダイニングルームから自分の部屋の机に戻す訓練に挑戦することにした。
集中力を高めるために、彼女は目を閉じて、ボールペンが自分の部屋の机の上に戻る様子をイメージした。そして、「テレポート!」と心の中で念じる。
だが、今回はうまくいかなかった。ボールペンはダイニングテーブルの上に残り、何も起こらなかった。ゆみこは少しがっかりしたが、自分の成長を実感することができた。
「少しずつだけど、できるようになってきてる。次はもっと上手くいくはず!」
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