トラックで異世界へ
猫町大五
第0話
この世に平等などない。とうの昔から分かりきっているのに、人はその事実を認めようとしない。俺のよう人間が、その代表とも言える。
時代が進んでも、この世はそれに対する対策を見つけられずにいた。人類人口が緩やかに減少し、人々がおおよそ希望を持てない人種か、希望を持ちすぎる人種に二分されるようになった頃。
かつての文化から言葉を借りれば――
異世界は、さながら流刑地と化していた。
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