エッセイについて

にこにこ先生

エッセイについて

エッセイについて。欺瞞も衒いも無く、素直に僕の考えと心情を書きたいと思います。カクヨムユーザの皆様。なにとぞ。


敬意を抱いているユーザ様に影響を受けて、久しぶりの執筆です。


仕事を最優先せねばならない程のとある状況を好転させる努力を払うあまり、忙殺されていました。その為、カクヨムを読んだり書いたりができておりませんでした。


ブラウザでカクヨムを開くときIDとパスワードを要求されました。ログインするのは久しぶりですよ、と言われている訳です。セッションタイムアウトですね。


カクヨムへの参画は軽い気持ちだったのですが、ユーザの皆様は僕では到底及ばない、心血注いで作品を生み出し鎬を削ってらっしゃる、そういう印象です。


僕はかつての「テキストサイト」のノリで、文法や文脈の破綻も許容する形式で書こうとしていました。しかしながらカクヨムを展望する中で、自分が面白いと思うものを紡ぎたい。そういう射程と裾野から入ろうと策を練るようになりました。


エッセイは何から出来ているか。


啓発されたユーザ様のエッセイに対する言説で「説明能力・論理展開能力・説得力」という三つの技量の必要条件の列挙がありました。


何れも賛同します。その中で、三つ目は難しいところです。著作者の「芸風」と言っても言い過ぎではないかもしれません。


もう一つ加えるならば「題材の質感・質量・ポピュラリティ」を推します。


この加えた項目については、皆様と共有できている度合いや、興味のベクトル、日常性、難解か明解か、社会的普遍性、常識性、などの事を指します。


説明の技量と論理性を具有する必要は実に端的であります。一方、題材がどんな空間でも「興味深く、面白く、読みたくなる」ように記述するのはテクニカルな話題です。


空っぽの伽藍がテーマでも、十全で飽和した形で提示するには技量が必要ですが、その手前で「題材を受け取る感性」が重要に思います。


「それ」を見て何を感じるか?は言語化する以前の問題です。


その「感性」について語る事は出来ません。脳内の出来事、としか言いようがありません。しかし、如何ともしがたく、実はそれが、あまり気づかれていないエッセイの軸、エッセイの成分なのかもしれません。


§


カクヨムにエッセイを書く際、悩んでいることがあります。システマティックな悩みと、自分が自分であることの縛りについてです。


エッセイを投下すると、時間軸のところに「にこにこ先生の・・・・」と作品が投稿されたことが表示されます。しかし時間が経つと表示として過ぎ去ります。即ち、先入れ先出し法ですね。そして、ブラックホールに飲み込まれていくのです。


書いたものは、フォローいただいている方を除き、目につきづらくなるのです。


ランキングに入りかけたものもいくつかはあります。その時は、嬉しかったのです。でもそれはその時限りの最大瞬間風速でありました。


投稿した作品が、誰の目にも止まっていないのではないか。それの証左となるのが「PV」です。


フォローいただいている方々のお陰でPVがゼロ、ということはありませんが、数は少ないのです。


作品。それは音楽であっても、絵画であっても、パフォーマンスであっても、「鑑賞」されてはじめて作品になると思うのです。


文章の神様から「あなたが読まれる作品を書かないからそうなっているのです」という強力な命題を突きつけられることになるのは覚悟の上であります。


自我の縛りによる分かっている反省点。


面白く書こうと思い過ぎていること。自分の品性の表出を意識し過ぎていること。インディビジュアルな情報の織り込みかたを意識し過ぎていること。客観視出来ていないこと。


エッセイを書いていると、飲んでいるお酒、部屋にある植物、本棚の数、使っている家具、所得の多寡などの属性を意識し過ぎているところがあるのです。筆が滑らかでは無くなるのです。


読んでもらえる為には面白そうでキャッチーな題目が必要に思いますが、僕自身が健全な人間ではないので、目抜通りで見かける目立った看板の人気店には、あえてあまり入らない困った人格があります。


それが理由かもしれません。でも、エッセイの企画を考えている時はとても楽しいです。書くのも楽しいです。


今後はPVや諸々を意識し過ぎず、「自分である」縛りも気にせず、等身大で書いた方がいいかな。そう思ってきた僕なのでありました。


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