第39話

「あんた、克穂様と一緒に生活するくせに、充様にも手ぇ出したんだって?」




ドン




何人かの強そうな女の子に囲まれて、そのボスの押し切りで黒板へ身をぶつけた。



(うわっなんか悲劇のヒロインぽい…)



と、また得意の「冷静な分析」をしてみる。




こういう時って必ず「ヒーロー」が助けに来てくれる。



少女漫画狂のあたしの安易な発想。




だからあたしは慌てもしないし、反発もしない。




あたしのヒーローは誰だろう…



と考えてみたりする。笑





「何笑ってんのよ!」



じりじりと近づいてくる悪役達。



「そ、そういう意味で笑ったわけじゃありませんッ」



「はぁ?」




ますます逆なでしてしまったらしいあたしの行動。




(やっぱりあたしツイてない~~~ッ)




ドヒー!!と泣き笑いをしてみる。



もちろんそんな事で許してもらえるはずがない。




(早く助けに来てよ!あたしのヒーロー!!!)





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