メタファー物語

@oootohajime

ボンちゃん

 ボンちゃんは高校二年生になる。

 ボンちゃんはトモダチに尋ねました。

「僕は財布にされているの?」

「え? アハハ。そんな訳ないわ」

「なーんだ。よかった」

 トモダチは優しい。いつもボンちゃんは、トモダチのために、全員のカラオケ代を支払いしている。ボンちゃんは、カラオケ中もジュースをおかわりに動いたりしていた。

 今日は歌わせてくれたら嬉しいな! ボンちゃんは、おたふく顔をニコニコとさせて、ドリンクバーへ行く。部屋に帰ると、ちょうど誰も予約していない。

 ボンちゃんは言った。

「あ! 僕に歌わせてよ!」

 トモダチは、引き気味に笑った。トモダチは目配せしている。僕もいつか目配せの一員になれたらよいな! ボンちゃんは、にこやかにトモダチの許可を待つ。

「どうする? 一曲くらい」

「えー、嫌よ。ボンちゃんだもの」

「キャハハ。そうよね!」

 トモダチはキャッキャと笑っている。ボンちゃんも合わせて口角を上げておく。

 その後は誰も歌わずにスマホを弄りながら時間を浪費させてゆく。カラオケ代はかかるけど、ボンちゃんは口出ししない。ボンちゃんはトモダチを大切にしたいからだ。

 門限も近づいてきた。カラオケ店を出ると、そのまま解散となる。

 トモダチは挨拶してゆく。

「ボンちゃんも、またねー」

「また奢ってよ」

「ボンちゃんだもの」

 トモダチは和気あいあいと笑っていた。

 ボンちゃんも笑顔で別れた。帰り道で、ボンちゃんは本当に思いました。

 今日もよい一日だったなあ!

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