ダラダラ鼠から、世界への覗き
だらね
第1話 葉が黄ばむ、秋風に乗り、旅立つや
道端のポプラの葉が黄ばんできたのは、これから秋のくすぐったい風に乗り、死の旅に出る時である。
もちろんその前に、残暑にじゅうりんされてしまうのだ。
二つのまばゆく、目で捉えにくい羽の影が、消えていこうとする炎天下に照らされ、輝いてる。
それは黒い蝶が、力の弱い振動で枝葉の隙間に潜り込み、もう姿を見つけ出すことができないのだろう。
夏が去り秋が来るというのは、ぼんやりしてる間にこっそりと流れていくことにすぎまい。
逆にオレは、どれくらいひとりで優しい霧に覆われる街に歩き続けていたのかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます