第33話 白水さんの気持ち2

白水さんは放課後、教室を出ると、廊下で3年生に呼び止められた。彼は心臓がドキドキしながら、何事かと思いつつ、3年生たちの元へ向かう。


「白水、お前、青波さんとどういう関係なんだ?」


突然の質問に、白水さんは驚いた。青波さんとの関係を気にされるなんて、思ってもみなかった。彼女は一瞬考え込んだが、素直な気持ちを言うことにした。


「別に、何もないです。ただ尊敬しています。」


その言葉に、3年生たちは目を丸くする。しかし、白水さんは続けた。


「付き合ってるわけじゃないんです、変に期待しないでください。」


その言葉を聞いた3年生たちは、拍子抜けしたような表情を浮かべる。「そうか…」と誰かが呟いた。


白水さんはそのまま帰ろうとしたが、3年生の一人が「お前、意外としっかりしてるな」と笑った。白水さんは軽く頭を下げて、帰路につく。


心の中では、青波さんへの尊敬の気持ちを改めて感じながら、彼女との関係がどのように進展していくのか、期待と不安が入り混じる思いだった。


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