δ4oct.5th

白雪れもん

日常と非日常の狭間

櫻子天使は今日も元気に学校へ向かう。青い空と流れる雲が、彼女の軽やかな足取りに寄り添うように広がっている。


「今日もいい天気だね、幽々子ちゃん!結花ちゃんも、ちゃんと宿題やった?」


ピンクの髪が揺れる櫻子が、金色幽々子と佐々木結花に微笑む。三人は小さな頃から一緒に過ごしてきた大親友だ。お互いの性格を知り尽くし、時に笑い合い、時に支え合いながら、いつものように学校生活を送っていた。


「もちろん、やったよ〜。でもね、ちょっと難しかったかも……」金色幽々子が少し照れた顔で返事する。


「私はちゃんとやったけど、今日は体育があるからそっちの方が気になるな。」黒髪をサラリと流しながら、佐々木結花が落ち着いた表情で言う。


櫻子たちの通う学校「白銀学園」は、自然に囲まれたのどかな場所に位置しており、毎日が穏やかに過ぎていく。放課後はいつものカフェで過ごしたり、三人でショッピングに出かけたり、まるで夢のような平凡な日常だ。


「幽々子ちゃん、あのカフェのケーキまた食べたいな!今日は行けるかな?」

「もちろん、櫻子!今日はスペシャルデーだから楽しみだよ。」


そんな普通の会話が、彼女たちにとってはかけがえのない時間だった。


しかし、その日常が突然、音を立てて崩れることになる。


学校の帰り道、三人がいつものように並んで歩いていると、突如として異変が起こる。風が強く吹き荒れ、空の色が急に変わり始めた。


「え、何これ……?」櫻子が不安そうに空を見上げる。


その瞬間、彼女たちの前に「dest」と名乗る不思議な存在が姿を現した。それはまるで、丸っこい猫の顔だけのような形をしていた。


「やあ、待たせたね。櫻子、幽々子、結花──君たちに渡すものがあるんだ。」


優しい口調とは裏腹に、その存在はどこか冷たい雰囲気を漂わせている。彼は突然、三人の目の前に現れ、奇妙なステッキのようなものを差し出した。それは、名前も持たぬまま彼女たちの手元に現れたのだ。


「何これ……?」


「それは『μ3』。君たちの運命を変えるものだ。これを使って、戦いなさい。」


destの言葉に困惑する三人だったが、その時、突如として現れた異形の敵が彼女たちに襲いかかってきた。黒い影のような存在が、まるで三人を試すかのように彼女たちを囲んでいく。


「や、やだ……こんなの、何なの!?幽々子ちゃん、結花ちゃん!」


パニックになる櫻子。しかし、幽々子と結花も同じように恐怖を感じていた。


「……私たち、戦うしかないの?」


結花が冷静な声で言いながら、ステッキを握りしめる。その瞬間、ステッキが輝き、三人の体に不思議な力が流れ込んだ。


「何だか、力が湧いてくる……?」


幽々子が驚きながら、目の前の敵に向かってステッキをかざす。すると、まるで魔法のように、ステッキから光の弾丸が発射され、敵を一掃した。


「すごい……これが、私たちの力なの?」


「戦うしかない……でも、これってどうして私たちなの?」


三人はdestから託された運命に戸惑いながらも、次々に襲い来る敵たちに立ち向かうことを決意する。彼女たちはまだ知らない。この戦いが、自分たちの友情や絆をさらに深め、そして世界の運命を左右するものであることを。


「君たちには、まだ知らなければならないことがある。それは──この世界の真実だ。」


destの冷静な声が響き渡り、彼女たちは新たな運命の扉を開くことになる。


エピローグ

三人の少女たちが手にした「μ3」というステッキとともに、これから待ち受ける戦い。彼女たちの普通の学園生活が壊され、彼女たちはこの世界の真実に直面することになる。だが、まだこれは始まりに過ぎない。


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