第11話 My Big Mouth -4-
「起業には2つのタイプがあって、なんでもいいから社長になりたいというタイプ。これはあとからビジネスの種を探すので、経営の才覚が必要です。もう一つは自分のやってきたことで起業するタイプ。これは業界の認知があれば成功します。誠司くんは後者です。書籍とかセミナーとかで露出もあるので成功する可能性が高いと思われます」
12億という数字に浮かれていたが、キムの話を聞くともっともらしい気もしてくる。
「そうか、んじゃ、いっちょやってみっか!」
孫悟空のような返事をしてキムとの相談は終わった。
急いで経営計画書をアップデートして、次はヨロズくんに相談する。
「なるほどね。運用設計のプラットフォーマーになるってことだね」
話を聞き終えたヨロズくんはそうまとめた。
プラットフォーマー?
また考えてもいなかった単語が出てきた。
運用設計の基盤となるアプリを作るということは、それはすなわちプラットフォーマーになるということなのかもしれない。
これまでは自分の時間を売るというビジネスモデルしか頭になかったが、二人への相談を終えたころには自分の考え方が変わった。
日本は人口減少フェーズに入って、エンジニア不足になるのは確定的である。
それは、僕一人がシャカリキに働いて何とかなる問題ではない。
プラットフォーマーに!!! 俺はなる!!!
今度はルフィーみたいな誓いを胸に、また経営計画書を書き直すのであった。
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