澄美怜の告白に込められた勇気(あるいは情念)が印象的でした。
彼女は兄への感情を真剣に伝え、妹という立場から解放されたいと願っています。しかし、深優人はその想いを受け止めながらも、自らの過去と信念を優先し、彼女を拒絶します。
この構図は、ただの恋愛ドラマに留まらず「愛とは何か」「守ることとはどういうことか」ということを考えさせられる内容になっています。
「だからもう、俺に恋心をもたないで欲しい。その分だけ俺も辛くなるから。」という台詞は、特に印象的です。
この一言には彼の苦悩と覚悟が凝縮されており、同時に、澄美怜の心情をさらに切なく感じさせます。
また、彼が持つ前世の記憶やトラウマが、現在の彼の選択に強い影響を及ぼしていることが今回明らかになって、興味深く拝読させていただきました。
今話を通じて感じたのは、「愛」と「好き」の違いについての哲学的な問いです。「好き」は感情的で一時的なもの、「愛」は無償で永続的なものという深優人みゆとの説明は、単なるキャラクターの考えを超え、読者に普遍的な問いかけを投げかけています。
また、澄美怜の心情描写が非常に丁寧で、彼女の切実さと孤独感を深く共有させてくれます。
「せめてそれだけが心の拠り所だ」という言葉には、希望と絶望がない交ぜになった彼女の内面がよく表れています。
物語全体の流れとしては、二人の関係が一歩進んだように見えつつも、現状を維持するという結末になったことが興味深かったです♪
作者からの返信
朝霧巡さま! こちらにもコメント、有り難うございます!
>澄美怜の告白に込められた勇気(あるいは情念)が印象的でした。
→ あの日の約束を守る為には生涯パートナーでなければならない、そう囚われている澄美怜にとって必死だったのです。(18話を読んだ方にはお分かり頂けるかと思います。)
>彼女は兄への感情を真剣に伝え……しかし、深優人はその想いを受け止めながらも、……彼女を拒絶します。
この構図は、ただの恋愛ドラマに留まらず「愛とは何か」「守ることとはどういうことか」ということを考えさせられる内容になっています。
→ はい。正にその通りです。深優人の前世が殊更にそれを助長しているややこしい展開となっていて澄美怜を苦しめ続けます。
>今話を通じて感じたのは、「愛」と「好き」の違いについての哲学的な問いです。「好き」は感情的で一時的なもの、「愛」は無償で永続的なものという深優人みゆとの説明は、単なるキャラクターの考えを超え、読者に普遍的な問いかけを投げかけています。
→はい。流石の考察です。このやり取りは哲学入門書『ソフィーの世界』でも出て来てたと思います。
>また、澄美怜の心情描写が非常に丁寧で、彼女の切実さと孤独感を深く共有させてくれます。
「せめてそれだけが心の拠り所だ」という言葉には、希望と絶望がない交ぜになった彼女の内面がよく表れています。
→希望と絶望……その通りかと思います。それ故、
>二人の関係が一歩進んだように見えつつも、現状を維持するという結末になったことが興味深かったです♪
→この一歩が大きく波乱を呼んでしまう事になります。
素晴らしい分折とご理解、誠に有り難うございました。
本来ならば、二人は相思相愛なんですけどね。
けど、悲しいかな、兄妹の恋は世間では許されていない。
そんな二人の感情が伝わってきて、とても胸が締め付けられる思いです。
全話でコメントしたアニメ。最終回は、二人で遠くに行くことでした。
なので、この物語の展開もお互いが救われる未来であると信じます。
作者からの返信
みゆきさん! こちらにもコメントありがとうございます!
>本来ならば、二人は相思相愛なんですけどね。……とても胸が締め付けられる思いです。
→ そうですね。愛されるが故に拒まれる。それは途轍もないお預け状態。
第一章では澄美怜の不可解な症状の原因は明かされませんが、澄美怜がこだわり続けている『約束』の場面が直ぐ後、第18話で回想され、その彼女の記憶を元にここ迄の16話分の澄美怜の言動を思い返して頂くと、それは単なる禁断の兄妹愛や横恋慕的なものと異なる心の叫びを感じるかも知れません。
>(ヨスガの)最終回は、二人で遠くに行くことでした。なので、この物語の展開もお互いが救われる未来であると信じます。
→ 慈愛の籠った言葉に身が引き締まる思いがします。
その点について、当作のエンディングがハッピーかバッドかはともあれ、この二人が得心する結果になっているとは思います。
まぁ、公募での審査員は「最後までどうなっちゃうのか」って言ってましたが……
(-_-;)
二人への共感の言葉、ありがとうございました。
二人が想いあっていることがよくわかる回でした。破局したら一緒にいられなくなって、ケアすることもできなくなりますもんね。だからお兄さんは愛を選んだんですね。
作者からの返信
#zenさま。こちらにもコメント頂けてありがとうございます!
>破局したら一緒にいられなくなって、ケアすることもできなくなりますもんね。だからお兄さんは愛を選んだんですね。
→はい。その通りです。 ここで兄は
『正直言うと今ほど守る必要が無くなれば……本当はキミに恋したいくらいだ。でも今それをして……もし守れなくなったら……』
と、ハッキリ『キミに恋したい』と澄美怜への気持ちを述べていますが、色々条件付きで言っているので彼女には全く伝わって居ません。
ただ無謀な禁断の恋心を冷静に制されたかのように捉えてしまったのです。
それがこのあとの大きなトラブルへと発展して行きます。
ご高察ありがとうございました。