ままならないのも貴方のもので

あんちゅー

今日も明日も昨日だって

隣の人と見比べて思うこと


恵まれないという自意識は


はるか昔から脈々と


この命のように続いてきたのでしょう


滔々ゆらゆらふわふわに


散った花弁のように流れてきたのでしょう


ここまで来てみてわかったのは


私が私を愛していないこと


目に映る色鮮やかな他人が笑う


甚だ苦しく途方に暮れる迷い道



鏡に映る私を見て思うこと


みすぼらしく不細工な浮腫顔


情けなくて辛くって


品性すらも感じさせないニヤケ面


塗れた泥のカサブタに覆われて


ある意味感心してしまうほど


生き恥晒しまた泥を被る


ちっぽけ瞳の無愛想が黒く潰れてしまっても


そうまでしても笑うから


心は生きていたがっているのだろう



今日も明日も昨日でさえも


それは貴方のものでした


誰かが変わりに生きてはくれない


羨ましいものも


必要のないものも


持っていようとなかろうと


必ず明日も貴方のもので


だから日々は続いていくの


どこまでも目的のない明日のために


貴方は日々を生きているの


けしてけれど腐らずに


そのひとつひとつが貴方のもので


ひとつだって欠けてしまえばきっと


貴方は大きく揺らいでしまう


大切な人も


どうだっていい人も


忘れられないものも


無関係なものも


譲れないことも


ままならないことも


すべからくそれは貴方のものだから


ひとつひとつ


この世のものをひとつひとつ


丁寧に手に取って


私は貴方へ渡しましょう


これが全て貴方のものだと


心の底から思えるように






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ままならないのも貴方のもので あんちゅー @hisack

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