第2話
①例えで理解する
精子について考えよう。彼らは自らの役割や目的、存在理由を知らないし知ることができるほどの知能もない。ただ「進む」事のみその肉体に刻まれている。そしてその「進む」に対する結果が「受精」である。しかしここでピルの服用やその他の要因によって卵子が存在しない、卵子に到達し得なかった場合はどうであろう。彼らは「進む」ことをその本能に命じられているのみであり、何が起きているのか把握できない。当初の「受精」という目標そのものを知らない為に何があっても認知することができず、ただ「進み」続けるのみである。
ここで人類にこの例えを還元すると、以下である。
私たち自らの役割や目的、存在理由を知らないし知ることができるほどの知能もない。ただ「子孫を残す」事のみその肉体に刻まれている。そしてその「子孫を残す」に対する結果が「ーーー」である。しかしここでなんらかの要因によって「ーーー」の達成できる環境でなくなった場合はどうであろう。私たちは「子孫を残す」ことをその本能に命じられているのみであり、何が起きているのか把握できない。当初の「ーーー」という目標そのものを知らないために何があってもただ認知することができず、ただ「子孫を残し」続けるのみである。
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