サプライズプレゼント

「オトナノキスノサキ!

 モウダイジョウブダカラシテ!!

 オタンジョウビプレゼントナノ!!」



落ち着け俺

とりあえず変換するんだ



「ダメ…?」



「や…」




「サプライズプレゼントなんだけど…」




要約するとアレだよな…



んーー…と…




「えぇ?!解禁?!」




「え?カイキンってなに?」




え…だってまだスズの誕生日じゃなくてスズ17歳だし誕生日なのは俺でスズではなく俺は28歳になったけど別にそんなにもうめでたくも無いが彼女に祝って貰える誕生日っていいなって思ったのは昨日の夜のことでそれは別にエロなんてなにも期待してない純粋な気持ちで俺はスズと出会ってこの1年身をもって学んでいるんだ人を愛するということをな!

いやだから何が言いたいかというとあれだ




「スズ、無理しなくていい

 俺全然ホントいつまでも待つし

 スズが本当に怖くなくなるまで」



うん

これ本心


マジでそう思ってるんだ。



「怖くないよ…ホントに」



恥ずかしさに顔を背けていたスズが、意を決したように顔を上げ、キュッと口に力が入った。




「私が…私がね…なんていうかね…」



あぁもう…

いい

わかった

そんなこと言わせてごめん



堪らず抱きしめていた。




「スズ、怖くなったり嫌だと思ったら言えよ」




「うん…」




こんなサプライズ

言うの恥ずかしかっただろうし緊張したよな。


スズは目に涙をためていた。


そっと唇をつけると、目を閉じたのか涙が伝う。



もうなんかあれだ



キスがいつもよりエロいんですけど。




ドキドキドキ…



ん?なんの音だ?



ドキドキドキドキドキドキドキドキ

ドキドキドキドキドキドキドキドキ



まさか…




俺の心臓かーーー!!!




あかん

緊張してきた



だってサプライズがすぎるだろ!!



とはいえこの機を逃したくない俺。


もしスズが怖かったら、またしばらく待ってやり直せばいい。


少しずつ

優しく


スズの背中に回していた右手を、恐る恐るセーラーの裾へ。


久々のスズの素肌を…



あーーー!!

しまった…

セーラー服の脱がし方ググってなかった…

初めてなのに「自分で脱いで」とか言うプレイは無しだよな…


よっぽど緊張したと思われる。

セーラーの下の薄い一枚は汗ばんでいた。


その一枚をスカートから引き抜…



「待ってこーき!」



「あ…ごめんやっぱ止めような!」



だよな

怖いよな

この作者がすんなりさせるはずねえよな



「違うの!あのね私ほら今日暑かったし

 今も緊張しちゃって汗だくなの!」

「あ、うん

 でも別に気にならないけど」

「だってだってキスするんでしょ?!体に!」

「はい、その予定ですが」


この初々しさ

忘れていた初々しさ



「する前にお風呂入らなきゃ!お風呂貸して!」



やべえ、掃除してねえ



現在の風呂の状態を思い出している俺をよそに、スズはまた爆弾を放り投げる。


投げ放題

爆発放題




「一緒に入ろう!一緒に入りたい!!」




ドッカーーーーン!!



イッショニハイロウ!イッショニハイリタイ!!


ドッカーーーーン!!



「は?!」



だからなんでそんなに積極的なんだ!

今から初めて生身を見るというのに!

スズに至ってはこの行為自体、いや、殿方を前に衣服を纏わないことすら初めてだろ!

薄暗い中での何度かの行為の後、多少慣れてからの方がいいのではないか?!

その緊張!その恥ずかしくてたまらない顔!

なのに真っ先一緒に風呂って!


え、最近の子はそのパターンなのか?



「ダメ…?」ウルウル



う…

うわーーー!!

いいに決まってるだろ!!



「わ…わかった

 ちょっと掃除してくる」



そして俺は、風呂を掃除しながら冷静を取り戻したのである。



スズが一緒にはいりたいならいっか。

明るい浴室で隅々まで見ていいなんて、俺的に大歓迎だ。

あわよくば洗ってやりたい。



ピッ

風呂ためのスイッチを押す。


ジャーーーー


勢いよく吹き出す湯。



「は?」



お湯からゴミ出るのなんでなん?




シャワーだけでいい?




いやよくねぇぇぇ!!

風呂に浸かりながら初のスズの裸体を堪能したい!

あぁぁぁぁ!!欲望が止まらない!!



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