眠れない毎日
若菜はここに連れてこられ眠れない毎日が続いている、毎日毎日誰かの相手をさせられていて眠る時間もなく、ただひたすら襲いかかる快楽に溺れるからだ。
何度も何度も抵抗し続けたが殴られ噛まれ縛られてを繰り返され、おかげで今の若菜は体中にアザや引っ掻き傷といったものが出来ている、しかも治療はされてないため痛みが和らぐ事はない。
「若菜来たぞ〜、お腹減ってるであろうと思ってな飯を作って来たぞ」
起き上がろうと痛む体にムチを打ち上体を起こし、目の前の不味い食事を口に入れていき、なんとか吐かずに飲み込んだ。
「美味しかったか?」
何も言わずに頷くとルルはベットへ入ると頭を撫で押し倒して唇を重ね若菜は受け入れていくとルルが手を服の中に入れ弄り始めると同時にキスも激しくなっていく。
「んっ!...はぁはぁ....ん」
「なんじゃ、まだバテるには早いぞ」
その後も止まる事なく行為が続き、その日が終わりに近づいて来てようやく終わると思っていると、扉が勢いよく開きリーゼが部屋の中へ入って来た。
「なんじゃ、もう時間か...」
「早く変わりなさい、あたしの番よ」
「.....はぁ.......はぁ......やすませて...........」
「何言ってるのあんたに休憩なんてあるわけないでしょ、またぶたれたいの....ほら早くどきなさい」
「仕方ないな、では若菜よまた2日後にな」
手の甲にキスをして、ルルは部屋から出て行ってしまった。
「さ、まずはお風呂に入るわよ」
足枷を外し抱っこをすると、お風呂場へ連れて行かれ浴槽へ雑に放り込まれ、首根っこを掴まれ、濡れた体を拭くことなくベットへぶん投げる。
「ごぼっ.....おねがい.....やすま.....せて....おねがいします..........」
「いやよ...ほら待ってるんだけど」
朦朧とする意識の中、体を必死に動かしてリーゼの膝の上に乗り唇を重ねると頭の後ろを掴まれこうやると言わんばかりに激しいキスをしていきて、連れてこられた頃は嫌悪感しかなかったこの行為も今では気持ちよく感じてしまう。
「ん......あっ.....はぁ.....はぁ.......」
「上手くなったじゃない」
休む暇もなく次々と責められているといよいよ限界が来たのか若菜はリーゼに寄りかかるように倒れたが彼女がそんな事を許すわけもない。
「ちょっと、なに気い失ってんの?」
頬や傷口を叩いたりするが今の若菜は目を覚ます事はない。
イライラしつつもリーゼはユーとルルを呼びつけ、2人が眠そうにしながらも部屋へとやってきた。
「もう変わってくれるんですか?」
「そんなわけないでしょ、あんた達がこいつを休ませなかったせいでこいつが気絶したんだけど」
「なら、力づくで起こせばいいじゃろ?」
「そうしたいけど、起きないのよ...こいつが気絶してるうちに時間がすぎていくのが腹ただしいのよ」
若菜の髪を乱暴に掴み上げるが目を覚ます事はなかった。
「仕方ないですね、腕のいい医者を呼んできます」
「医者ってこの世界に人間を診れるやつなんかいるの?」
「いますよ、ちょっと待ってて下さい」
♦︎ ♢ ♦︎
数時間後、1人の魔女帽子を被った女性と大きいバックを背負ったメイドの少女が屋敷へとやってきた。
「あのねえ、ボクも暇じゃないんだが」
「来てくれてありがとうございます、ノーズさん」
「それで、この子?...レイ、手当するから鞄ちょうだい」
「はい、お師匠どうぞ」
ノーズと呼ばれた女性は若菜を見て、もう1人来ていた小さい女の子に鞄を手渡されると、てきぱきと治療をしていく。
「これは、酷いね...どうやったらこんなボロボロになるのよ」
「....それは、ねえ?」
後ろにいた3人が睨まれると、ユーは目線を逸らし2人を見ると2人も明後日の方向をみては誤魔化した。
「まあいいや、取り敢えずこの子はボクの家で療養させるから」
「は?ダメに決まってるでしょ」
「じゃあ療養中に襲わないって約束出来るかい?」
「うっ...それは」
「無理だよね...安心してよ、終わったらちゃんと返すから」
「変なことしたら、いくらノーズさんでも許しませんからね」
「しないよ、君たちじゃないんだから」
なんとか3人を説得させると、若菜を抱えて屋敷から消えていく時に聞こえない様にぼそりと呟いた。
「ま、生きて返すとは言ってないけど...」
♦︎ ♢ ♦︎
若菜は体のだるさを覚えながらも目を開けた。
「...?」
何がなんだかわからず、辺りを見渡すと隣には点滴台がありそれを杖代わりにして起き上がり部屋を出ると、何故自分がここにいるのかも分からずすぐにその場にへたりと座り込んでしまうと、後ろから持ち上げられ車椅子へと座らされた。
「おはよう、よく眠れたかい?」
「.....?」
椅子に乗せたのはノーズで、彼女はそのまま若菜の体を検査していく。
「自分の名前はわかる?」
「.....な....まえ?」
「ふむ、記憶があいまいになっているね...これは思ったより深刻そうだ」
そこから諸々の検査を終えると先ほどまで寝ていた部屋まで連れて帰ると、再びベットへ横にさせ眠らせると部屋を後にした。
「レイ、あの子が起きたらご飯を食べさせてあげておいてくれ、僕は研究に戻るから」
「かしこまりました、師匠」
弟子のレイに後はお任せすると、自分の研究室へ戻り本棚を操作すると地下への階段が現れ降りて行きその部屋へ入り灯りをつけるとそこには若菜の写真が辺り一面に貼られていた。
「ふふっ、まさかこの僕にもチャンスが来るなんてね...あの時の奴隷オークションの時は買えなかったけど...やはり僕は運がいい」
一枚の写真を手に取りうっとりと眺める。
「高級な実験体だが、元気になるまでは手は出さないでおこうかな...だって妊娠してるし、まあ、あの子は気づいてないだろうけど...そうだ明日から観察日記でもつけよう!」
その日その部屋の中からは大きな笑い声が響いた。
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